ドラマ『リブート』は再起動に失敗している?黒岩勉脚本に期待した「圧倒的カタルシス」への違和感

『リブート』は再起動に失敗している?黒岩勉脚本に期待した「圧倒的カタルシス」への違和感

日曜劇場『リブート』。鈴木亮平さんの一人二役、パティシエと悪徳刑事という「顔の使い分け」は圧巻です。X(旧Twitter)を覗けば絶賛の声ばかり。確かにエンタメとしての華やかさは申し分ありません。

ですが、どうしても拭えない違和感があるのです。


1. 鈴木亮平は「100点」、でも物語の「設計図」は?

俳優陣のパフォーマンスは文句なしに素晴らしい。特に鈴木亮平さんの切り替えの妙は、今の日本のドラマ界でもトップクラスでしょう。

ただ、ドラマを一つの「システム」として見たとき、今のところ「UI(見た目)は豪華だけど、バックエンド(脚本の論理構造)が追いついていない」ような、もどかしさを感じてしまいます。

2. 『グランメゾン』『MER』と比較して感じる「解像度の低さ」

同じ黒岩勉氏の脚本である『グランメゾン・パリ』や『TOKYO MER』を観た時の、あの「開始数分で一気に引き込まれる感覚」に比べると、本作はどうもエンジンがかかりきっていない気がします。

  • プロフェッショナリズムの描写: 過去作には、料理や医療の「現場のリアリティ」が物語を動かす力強い推進力になっていました。本作は「一人二役」という設定に頼りすぎ、中身のロジックが少しスカスカに感じてしまいます。
  • 追い込み(バグ)の甘さ: 黒岩脚本の真骨頂は、中盤で発生する「致命的な窮地」と、それを一気に解決する「鮮やかなデバッグ(カタルシス)」。現状はまだ「仕様説明」が長く、ヒリヒリする緊張感が足りません。

「これまでの黒岩作品なら、もっと早くシステムのバグ(窮地)が見つかって、視聴者を絶望的な状況に追い込んでいたはず。今回は設定説明に時間を割きすぎている印象がある。」

3. Xの絶賛の裏で感じる、エンジニア的な「仕様ミス」

世間が「面白い!」と盛り上がっているからこそ、あえて言いたい。今の『リブート』は、まだβ版(試作品)ではないか?と。

ドラマのタイトルが「再起動」であるならば、システムを一度壊してでも構築し直すような、あの黒岩作品特有の「容赦のなさ」が欲しい。設定の奇抜さだけで押し切るのではなく、視聴者の予想を裏切る「堅牢なシナリオ」へのアップデートを期待してしまいます。

4. 第2話以降への「期待値」

色々書きましたが、これは期待の裏返しです。Apple TV+の『ハイジャック』シーズン2のような、息もつかせぬクローズド・サスペンスと比較しても、日本のドラマにはもっと「熱量」で勝負してほしい。

鈴木亮平という最高の「ハードウェア」を、黒岩脚本という「ソフトウェア」がどう使いこなしていくのか。第2話、そろそろ本気のリブートを見せてくれるはずだと信じています。


皆さんはこの「ぐいぐい感のなさ」、どう感じていますか?ぜひコメントで教えてください。



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